#36 絶対にしないといけない? いまどきの「上棟式」について
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家づくりを検討するにあたって「上棟」や「上棟式」という言葉を
聞くことも多いと思いますが、
そもそも「上棟」とは何なのか、
「上棟式」は行った方がいいのか?棟上げとの違いは?
など、曖昧な部分も多いのではないでしょうか?
今回も建築雑学的に、「上棟」「上棟式」
について触れてみたいと思います。
「上棟」は、地域や大工、工務店などによって認識の違いがありますが、
一般的に住宅の建築において、柱や梁など建物の基本構造が完成し、
家の最上部で屋根を支える“棟木“(むなぎ)と呼ばれる木材を取りつけることを指します。
棟木を取り付けることで、建物の骨組みが完成します。
建築工事の着工と完了のちょうど中間にあり、建物の形態がおおよそ整ったという段階です。
※「上棟」は、他に「棟上げ」「建前」「建舞」と呼び事もありますが、ほぼ同じ意味です。
そして、上棟の場を式典としてお祝いするのが「上棟式」
# 26でもご紹介した地鎮祭と同じくように「祭祀」のひとつです。
最近はほとんど見る機会もありませんが
紅白のお餅やお菓子を屋根から撒く「餅まき」もこの中の儀式のひとつです。
住宅の骨組みが完成した際に、無事に工事が進んだことへの感謝と、
完成に向けての無事を祈願する意味を込めて、
工事関係者と一緒に行う「上棟式」。
祈願を行い、その後には直会や関係者の紹介、
施主のあいさつなどをして、最後に関係者のみなさんにご祝儀などを配り
工事関係者とお施主さんが
コミュニケーションを図る大切な機会にもなります。
しかし、昨今では上棟式まで行うケースはとても少なくなりました。
お祝い事ではありますが、お施主さまの労力や費用の負担も大きく
日程調整もとても大変。
また、昭和の時代のおおらかな時代とはすっかり意識も常識も変わり
現場でお酒はまず出さないし、
現場でゆっくり宴会という時代でもなくなっていますし・・・。
ですが、工事関係者・職人さんとのコミュニケーションや
お施主さまが、現場の方々への感謝の場として、
上棟式に代わり、ご祝儀やお弁当のお振舞などを準備されて
簡素に行う場合もあります。
上棟式をするかしないかは、主催者であるお施主さんの判断でOKです。
絶対に行わなければならないというものではありませんし
昨今は、ほとんど行われなくなっています。
ですので、もし、上棟式を希望される場合は
日程について早めの相談が◎です!
上棟式を行うのは棟上げのタイミングですが、
着工後、基礎工事が済むと棟上げまではさほど時間がなく
天候なども影響するため、日程に余裕がないことが多いのです、
その際は、着工前などの早いタイミングで
住宅会社の担当者などに相談されることをお勧めします!