#92 冬の換気と対策
木の質感の和モダン住宅
大きな屋根のお洒落な外観と
「無垢材×漆喰」の自然素材でつくる温かみのある室内。
どこか懐かしく、どこか新しい。
そんな住まいをご提案。
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気温が日に日に低くなってくると
寒さからつい“換気”の頻度が減ってしまいます。
感染症予防のためにも
今はまだ、換気が大切な時期。
日本の住宅では、
2003年の改正建築基準法により、
シックハウス対策として「24時間換気」が
義務付けられています。
この法改正以降に建設された住宅には、
換気のためのシステムが備わっているのです。
気密性の高い家の品質や住人の健康を守るための
換気ですが、実際には「寒い!」と感じる方も多いようです。
しかし、だからといって
24時間換気は勝手に止めてもよいというワケではありません。
今回は、運転し続けても寒さを和らげる工夫についてお伝えします。
トイレやキッチンにある
一時的に臭いや煙を排出するために使用する換気扇を「局所換気」
住まい全体の空気についてホルムアルデヒドなど
汚染物質が混ざらないように換気をする役割を「24換気」としています。
24換気には三種類の方法があり、
●第一種換気
「熱交換システム」などを用いて排気と給気の双方を機械によって計画的に換気を行う方法。
空気だけ入れ替えて熱はそのまま残すことができ冷暖房費の節約にもなります。
ただし、維持費や導入費用が高めです。
●第二種換気
衛生面から見ても非常に優れた設備で、食品工場や病院などでも取り入れられる方法です。
●第三種換気
給気側からは自然給気し、排気側に器具を設置して強制的に排気する方法です。
最近の高気密なマンション、設置費用は比較的廉価なので戸建て住宅も方法が多いです。
中でも、一般的な住宅では、「第三種換気」が多いと思います。
この換気方法は、外気温の影響を受けるので
寒い冬には、ちょっと辛いと思う方も多いでしょう。
では、24時間換気をつけたままでも暖かく過ごすための対策は・・・
〇適度な湿度を保つ
冬の季節は、家の中の空気は乾燥しがちになります。
結露対策やカビ防止には良いのですが、
部屋の空気の暖かさ面から考えると、ある程度の湿度は重要です。
45%~60%が冬の環境としては喉を痛めることもなく、ウィルス対策の面からも
適切な体温管理ができる湿度の目安です。
乾燥している場合は、加湿器の導入、設置位置も検討しましょう。
〇サーキュレーターやシーリングファンの活用
換気により、せっかく暖まった空気が早めに室外に出てしまうのは免れません。
サーキュレーターやシーリングファンなどを使って
室内の温まった暖気を対流させて、しっかり暖気が届くようにすることも有効です。
〇遮熱カーテンに変える
直接的な換気の対策とは少し違いますが
窓周りの対策も有効的なポイントです。
特に、窓が大きい家は「外の冷気」の影響を受けやすく
窓やサッシを通して冷気が室内に入って温熱環境に影響を及ぼします。
そこで、遮熱カーテン(窓で熱が冷めるのを防ぐカーテン)をつけることで
空気の層ができ、冷気を影響を抑え暖かい室温を保つ効果があります。
換気口を定期的に清掃することも、適切な換気につながります。
建物や健康に被害が出てしまうことを防ぐためにも
説明書などでメンテナンスの方法やサイクルも確認してくださいね。